エポキシ接着剤の使い方⇒2液混合をしっかり行おう!
さて、今回の記事ではエポキシ接着剤の使い方と特徴を解説したものとなります。
ホームセンターや100円ショップで販売している2液接着剤のほぼ全てはエポキシ接着剤の印象を受けますね(下図はいらすとや様からお借りしております)。
この2液エポキシ接着剤を使ってもらう時の注意点は
「2液のA剤、B剤をしっかりと混合すること」
これに限ります!
なぜなら接着不良のほとんどが混合不良又は可使時間内に張り合わせないが要因となります。私が2液の接着剤をお勧めしないのはこれの目安が少ない点です。特に2液の接着剤に色がついているものであればいいのですが、着色もなく無色透明なものも多いです。
では混合時間の目安を問われると私は「素早く付属のへらを使って1分間混合する」をお伝えします。これぐらいしっかりと混ぜれば性能が発揮します。
しっかりと混合するこのことを守ってほしいです。
エポキシ接着剤の構造⇒幅広い接着性、信頼された耐久性
エポキシ接着剤は一般用だけでなく、工業分野や建築分野で広く使われている接着剤になります。もし需要があればこの辺もまとめておこうと思います。
ではなぜこんなに広く使われているかというと高強度、多用途接着、耐薬品性などなど他の接着剤とは一線を画す性能を有しているからです。これは主にエポキシ骨格といわれる構造が有しているためです。特にこのベンゼン構造(六員環)による剛直な構造とヒドロキシ基(OH基)による水素結合による広範囲部材への接着性性能はたとえ2液混合で使いにくくても1液接着剤では出すことが難しい性能となります。
このエポキシ樹脂は接着剤だけでなく航空機や自動車で最近使用されている高強度エンジニアプラスチックにも使われています。まだまだ多くの分野で幅広く接着剤は使われていくと思います。
エポキシ接着剤は速硬化型、遅硬化型で性能違います!⇒遅硬化型おすすめ
最後は2液エポキシ接着剤の気を付けてほしいことです。実はエポキシ樹脂接着剤は速硬化型と遅硬化型が存在しております。実はこれ全く違う樹脂使っており、性能も異なるのでぜひ使い分けを覚えていってください。
まず結論だけ述べると、耐久性能を考えるのであれば遅硬化型を使用してください。これが結論です。
では、なぜ速硬化と遅硬化があるかを説明していきます。
エポキシ樹脂接着剤は性能がよいもののも多くのユーザーから早く硬化してほしい声から5分程度で硬化するタイプが日常的に販売されております。これはエポキシーチオール硬化型接着剤となります。
さて、聞いたことのないチオールという樹脂が出てきましたが、これは化学式で書くとーSH基となります。つまり硫黄元素を有する結合になります。そのためにこいつは温泉やガスのにおいといわれる特有の臭気(私的にはたくわんの臭い)を有しております。
この速硬化エポキシ接着剤は低温環境でもとにかく硬化が早いために仮止め用途ではかなりおすすめです。
ただし、こいつには大きな弱点があります。それは水濡れに弱い点です。
そもそもエポキシ接着剤を使うような接着剤上級者はエポキシ接着剤に高強度、高耐久性能かつ耐水性能を求めていることが多いです。それなのにこのような速硬化接着剤をつかってしまうと継時ではがれるリスクが高いです。そのためあくまで仮止めでの用途や水がかからない用途で使用するようにして下さい。
それでは遅硬化タイプの方はどうなっているかというと。
こいつはエポキシーアミン硬化型接着剤となります。こいつは大体30分硬化のものが一般的に販売されております。こちらの方が先ほどの速硬化よりも耐水性能が優れているために長期的な利用にはお勧めです。
例えば日本に現存する世界遺産「原爆ドーム」がエポキシ樹脂で補修されたおりますが、こちらのタイプで補修されております。このことからわかるように耐久性能を求めているのであれば、遅硬化タイプのエポキシーアミン硬化を購入するようにしてください。
さいごに
接着剤マスターの道の四回目の記事になります。エポキシ接着剤はもっとみんなに使い方が知れ渡ればなんでも使えるためにおススメなんですけど、使い方にくせがあるなあと思っています。特に速硬化、遅硬化もあまり気にされていない方が多いと感じております。まずは知ってもらいたくでブログを始めたのでこれからもよろしくお願いいたします。
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