断熱材用発泡ウレタンは大丈夫?気温による影響

接着剤の雑学

断熱材用発泡ウレタンフォームはウレタン接着剤の仲間。温度湿度に影響あり

さて、今回は雑学記事の「断熱材用発泡ウレタン樹脂」についてです。ウレタン接着剤とは枠組みが違うと考えてこちらの記事で記載します。

いま注文住宅で家を建てる人が増えてきています。その中でZEH(ゼッチ)基準やUA値を聞いたこともいるのではないかと思います。

  • ZEHとは?Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略。住まいの断熱性・省エネ性能を上げて消費するエネルギーを減らすこと、そして太陽光発電などでエネルギーを創ることによって、年間の消費エネルギーの量を実質的にプラスマイナスゼロ(もしくはゼロに近づける)にする住まいを指します。
三井ホームのZEH| 戸建住宅|人と地球にやさしい、エネルギー収支0(ゼロ)の住まい|〈公式〉三井ホーム (mitsuihome.co.jp)

ちなみZEHとは三井ホーム様のHP引用では「プラスマイナスゼロにする住まい」と定義しております。ちなみにUA値とは「外皮平均熱貫流率」の略称で簡単に言えば、住宅の「断熱性能」を示した数値となります。これは熱伝導度と同じ値を使っており、要はこの値が低ければ低いほど熱を外に伝えにくく、断熱性能は高い家となります。

ここまでは家の話ですが、ここからが接着剤の話となります。

家の断熱性能を高めるには「断熱材」を使用することが必要になります。これには「現場発泡ウレタンフォーム」を使う家が存在しております。これはちょっと問題あるのではないかと感じています。

例えばウレタンフォームにはそれぞれ断熱性能ごとに規格があります。

JIS A 9526 「建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム」を確認すると、この断熱材を吹き付けてからの養生は「23℃ 湿度50%で16-48時間」と記載されています。試験をするための条件は統一する必要はありますが、この環境で使用する例は少ないと思います。

ウレタン接着剤の記事でも述べましたが、ウレタン接着剤は湿気で固まる接着剤です。特にこの吹付け用ウレタンフォームはその記事で述べた二酸化炭素の発生量をコントロールして断熱性能が発揮するようにした樹脂となります。

当然、湿気や気温差で発泡具合は異なってきます。低温なら発砲しにくくなるし(熱伝導度高くなりややすく)、高温や湿気が高いと発泡しやすくなります(樹脂の強度低下、耐久性に影響)

各社メーカーさんでそれぞれの季節対応品は対応しているとは思いますが、近年重要視されている断熱性能に影響を与えると考えています。他の記事では職人の腕の影響とまとめているものもありますが、私としては材料要素も忘れてほしくはないです。

最近では管理された温度湿度環境である工場で作製した「硬質ウレタンフォーム樹脂」をそのまま使用する工法もでてきてます。もし家を建てることを考えているのであれば、一度見直していただいてもよいと思います。

さいごに

今回はわき道にそれた「現場発泡ウレタンフォーム」についてまとめてみました。製品は優れていることは間違いないものの常に接着剤であるリスクを忘れずに使用するようにしてほしいと考えております。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!それではまた次の記事で。

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