溶剤系接着剤の使い方:接着剤マスターへの道

接着剤マスターへ道:各種接着剤の特徴

溶剤系接着剤の特徴⇒張り合わせるまでに5分程度置こう!

さて、今回の記事では溶剤系接着剤の使い方と特徴を解説していきます。

溶剤系接着剤は今の接着剤流れに逆行する接着剤になります。今は無溶剤、バイオマス接着剤が話題に上がる中、あえて有機溶剤(例えばアセトンなど)を使用した接着剤になります。

さてこの接着剤がいまだに売れられている理由はやはり性能がよいからですね!

例えば、無溶剤と述べている多くの接着剤は作業性を調整するために「高沸点希釈材」「可塑剤」といわれる成分が使われていることが多いです。当然ながらこれらの材料は接着剤の性能を低下させます。

有機溶剤はこれらの材料よりも希釈性能が高いために「無溶剤系接着剤」よりも「溶剤系接着剤」の方が性能が良くなりやすいです。そのためにいまだにこの接着剤は販売されております。

しかし、ここから使い方なんですが溶剤系接着剤はこれまで伝えてきた「接着剤を薄く塗布する」「養生」「固定」に加えてもう一つ性能を出すために守ってほしいことがあります。

それは「接着剤を塗布後に5分程度そのまま置く」これを行ってください!

この工程なんで必要なのかというと溶剤系接着剤はそのまま張り合わせしまうと接着剤に含まれる有機溶剤が接着性能に悪い影響を与えるために接着剤の表面から溶剤がとんで粘着性がでるまで置く必要があります(下図)。その状態で張り合わせることで高い接着性能を発現します。

ただし、放置しすぎると硬化ししてますので本当に使うのが上級者向けの接着剤の印象ですね。

ゴム系接着剤の特徴:溶着による接着性能UP! 発泡スチロール用接着剤

さて溶剤系接着剤のもう一つの特徴「溶着」について説明していこうと思います。

溶剤系接着剤の中には発泡スチロール用接着剤が販売されております。

この発泡スチロール用接着剤には部材である発泡スチロールの表面を溶剤で溶かしながら接着することが知られております。これが「溶着」といわれる現象となります。これは接着性能を発現するために必須である「ぬれ」を確保できるのも大きいです。これは他の記事でまとめておこうと思います。

これはプラモデル用接着剤も同様の原理を使用しています。

このように溶剤系接着剤はニッチな分野ですが、まだまだ欠かせない存在となります。

さいごに

接着剤マスターの道の七回目の記事になります。あとは大枠では残すところ一つかなあと感じています。その紹介が終わったら建築用や工業用に特化した記事を更新していきたいと思います。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

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