すそ仕上げ用接着剤(水系接着剤)の強みと弱み

接着剤の雑学

ズボンのすそ仕上げ用接着剤は主婦や学生の味方である!

さて、今回は雑学記事の「ズボンのすそ仕上げ用接着剤」についてです。

この接着剤は様々なメーカーで販売さえておりますが、コニシ㈱様が販売している「裁ほう上手」が製品で最も有名な接着剤であると思います。

これは私も販売当初はすごい製品だしてきたなあと思いましたし、実際にホームセンターだけでなく、東急ハンズ等のデパートでも販売しております。

さて実際にこの「すそ仕上げ用接着剤」について使ったことのない方もいると思うのでまずは使い方を伝えていきます。

まずズボンやスカートのすそ直しには「すそ直しテープを使う」又は「ミシン等で針と糸を使う」二つの方法が一般的でした。

ただし、これらのすそ直しにはそれぞれ欠点がございます。

すそ直しテープは使用する服と同じ色居合のすそ直しテープがないこともあり、すそ直しを行った後ろの面を確認すると異なる色合いで目立ってしまいます。またアイロンをかける手間もかかる上にそれほど耐久性がよくないために洗濯を複数買いすることではがれてしまうことが知られております。

またミシン等を使って直すのもいろいろな刺繡をしているスーパー主婦さんならともかく、一般的な家庭のお母さんや学生さんが直すのは一苦労ですし、見栄えも悪くなる可能性があります。

そんな主婦と学生の味方で販売したこのすそ直し用接着剤はアイロンをいらずに(アイロンを使用したすそ直しも可能)、誰でも直せる接着剤として爆発的に広がった製品となります。

布用接着剤である水系接着剤の性能面と使い方の穴

さて、次はこの「すそ直し用接着剤(布用接着剤)」の性能面を見ていきたいと思います。

この布用接着剤の中身は木工用接着剤と同じく「水系接着剤」になります。

で、二つを比較すると木工用接着剤とすそ直し用接着剤は水に分散させている樹脂が異なっています。木工用接着剤は前回述べたようにEVA樹脂(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)を使用しています。

それに対して今回のすそ直し用接着剤は「シリル化ウレタン樹脂」(=変成シリコーン接着剤)又はウレタン樹脂(=ウレタン接着剤を水に分散させた製品となります。

そのために木工用接着剤に比べて、樹脂の性能を十分に発揮できるために接着剤自体の弾性性能(布への伸縮性)や耐水性能(洗濯機での洗浄)は優れたものになっております。

ただここまでの話ではこのすそ直し用接着剤は問題ないように思えますが、ここで一つの守ってほしい注意点を述べさせていただきます。

水分をしっかりと飛ばす これを必ず守ってください!

この接着剤は木工用接着剤と同じということが含まれている水分が飛ばす必要があり、接着剤の厚塗りが厳禁となります。

つまり、スーツのズボンのすそ直しが急遽必要であり、塗ってすぐに着用できるタイプではないことも把握する必要があります。

それを把握せずに多量に塗布しまい、接着剤が硬化しないまま着用してしまい、十分な性能が得られなくなってしまうと思います。特にズボンやスカートはすそ直し後にそのまま箪笥に入れてしまうと水分が上手く飛ばずに固まりにくくなることも考えられます。

このように木工用接着剤と一緒というと硬化までの時間をしっかりとってくれるのに「すそ直し用接着剤」という新たな概念であるためにもしっかりとした説明が必要であると考えております。

さいごに

今回はすそ直し用接着剤(布用接着剤)の話になります。筆者も使ったことがありますが、しっかりと使い方を理解しているととても良い製品だと感じています。ただし、やっぱりこれも接着剤であるために接着剤の基本は守ってほしいと思いますね!

気になることや感想は書いていただけると執筆者のやる気につながっていきます(笑)。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!それではまた次の記事で。

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