導電性接着剤ははんだとは異なり、加熱する必要なし!
さて、今回は雑学記事の「導電性接着剤」についてです。
この接着剤は言葉の通り電気を通す接着剤になります。
この電気を通す原理はシンプルで導電性の金属粉(銀粉やニッケルなど)を接着剤に混ぜ込むことで電気を通す部材に変身させるものです。そのため金属粉を混ぜ込めればいいために接着剤の種類は各社で様々になります。
例えば、接着強度が高い「エポキシ接着剤」であったり、フレキシブルな曲げることのできる配線をつくるために「変成シリコーン接着剤」を使うなどいろいろなタイプが存在しております。(調べていて最も多く販売されているのはエポキシ樹脂系みたいです)
またこの導電性接着剤の親戚として「導電テープ」も販売されており、こちらも注目されております。
では、ここからはんだと導電性接着剤の違いを見ていきましょう!
この導電性接着剤の良い点は「低温硬化性」になると思います。
はんだでは250℃近く加熱が必要なのに対して、これらの導電性接着剤は加熱せずに室温環境下で硬化するのが大きな強みになります。
またこいつは接着性能も有しているためにはんだではくっつかないような素材に対しても固定性が発揮できる点も導電性接着剤の利点になります。
では、次に導電性接着剤の欠点をのべると。
「はんだに比べて硬化するまでの時間がかかる」や「はんだよりも材料コストがかかる」等の問題があげられます。
その中で一番大きな欠点は
「体積抵抗値(電気抵抗値)の違い」です。
実はこの導電性接着剤は「導電性」とは述べているもののはんだと体積抵抗値をカタログで比べると。
はんだ:約1.0×10-7 Ω・m
導電性接着剤:約1.0×10-3~10-6 Ω・m
と記載されております。つまり、はんだの方が導電性接着剤よりも圧倒的に電気抵抗値は低い結果になります。
私は電気電子系の知識が疎いためにこの抵抗差がどれほど致命的なのかはわかりませんが、導電性接着剤をはんだ代替と述べるには性能が足りないように感じております。
しかし、導電性接着剤は近未来のデバイスにおいて大きく活躍する力を秘めていると感じておりますのでこれからも動向を追っていこうと考えております。
※今回の記事は導電接着剤の記事であり、硬化しない導電ゲル(導電ペースト)は別枠として考えております。
さいごに
今回は導電性接着剤についてです。子供のことに見た「電脳コイル」アニメでみたようなすべての人達がデバイスを身に着ける時代にはこのような導電性接着剤を使うのかなあと思って動向を見ています(笑)!
接着剤はITとは離れた分野ではあるものの縁の下の力持ちとしてこれからの使われていく思いますね。気になることや感想は書いていただけると執筆者のやる気につながっていきます!
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!それではまた次の記事で。
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