接着剤は食べても大丈夫?食品用途の接着剤について 食品衛生法適合接着剤

接着剤の使い方や注意点

接着剤を食べても大丈夫?食品衛生法適合品について

 包装容器に使われる接着剤は食品衛生法適合品です!

さて、今回は食品系に使われている接着剤について深堀りしていこうと思います。

皆さんはポテトチップスは好きですか?私はこの手のジャンクなお菓子は大好きなんですが、30を超えて健康に気を使い始めてあまり食べる機会が減りましたね。

このポテトチップスのアルミ袋にはもちろん接着剤が使われています。ちなみに直接アルミ袋を口にいれて食べることがないとはいえ、食品に使われる容器にも接着剤は使っても大丈夫なんでしょうか。

ちなみに「接着剤の落とし方」の記事で基本的に接着剤が口に入った際には

口に入った場合はなるべく吐き出させて、多量も水で口を漱ぎ、すぐに医師に見せること

の対処法についてご紹介させていただきました。しかし実際はお菓子袋や食品袋の封をするために接着剤が万が一口に入っても問題ないのでしょうか?

さてこの結論なんですが、全く問題ありません!

なぜならこれらは「食品衛生法適合品」の接着剤が使われています!

まさか接着剤にも食品衛生法と言葉がでてくるのは最初に聞いた時には驚きました(笑)。まあ考えてみれば、いくら食材が安全でも提供する容器が安全でないと本末転倒ですね。

ちなみに食品衛生法は下記のサイトで確認できるので原文を確認したいマニアックな方は是非ご覧ください!

引用)食品衛生法 | e-Gov法令検索

こちらの第三章 器具及び包装容器の欄で

第十五条 営業上使用する器具及び容器包装は、清潔で衛生的でなければならない。

第十六条 有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着して人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装又は食品若しくは添加物に接触してこれらに有害な影響を与えることにより人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装は、これを販売し、販売の用に供するために製造し、若しくは輸入し、又は営業上使用してはならない。

の記載がありますので基本的にこの規約を守っていないものを使ってはいけないルールになります。

さてせっかくなのでもう少しこの規格を深堀してみていきましょう!

 食品衛生法で守るべき項目は厳密に管理されてます!!

さて、ここからは厚生労働省が出した2017年の引用資料から見ていきます。食品衛生法で包装用接着剤を調べてみると。二つの規格にぶつかります。

①乳及び乳製品の成分規格等に関する省令
(昭和26年厚生省令第52号)

②食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)ー第3器具及び容器包装

これを見ると乳製品の容器はより厳重に管理していることがわかりますね。

今回は②の規格の詳細を見ていきます。

1 器具は、銅、鉛及びこれらの合金が削り取られるおそれのない構造
2 食品に接触する部分に使用するメッキ用スズ→鉛0.1%以下
3 食品に接触する部分の製造又は修理に用いる金属→鉛0.1%以下、アンチモン5%未満
4 食品に接触する部分の製造又は修理に用いるハンダ→鉛0.2%以下
5 食品衛生法施行規則別表第1に掲げる着色料以外の化学的合成品たる着色料の含有禁止(溶出して食品に混和するおそれのない場合は除く)
6 電流を直接食品に通ずる装置を有する器具の電極→鉄、アルミニウム、白金及びチタン以外の金属は使用不可(食品を流れる電流が微量である場合は、ステンレスも使用可)
7 油脂又は脂肪性食品を含有する食品に接触する場合、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)を原材料として用いたポリ塩化ビニルを主成分とする合成樹脂は原材料として使用不可(溶出して食品に混和するおそれのない場合は除く)
8 紙製の器具又は容器包装であつて、紙中の水分又は油分が著しく増加する用途又は長時間の加熱を伴う用途に使用されるものには、古紙は原材料として使用不可。(紙中の有害な物質が溶出又は浸出して食品に混和するおそれのないように加工されている場合は除く)

とまあいろいろと記載されていますが。

要は昔の公害につながった「鉛」や重金属「アンチモン」や漏れ出して食品へ接触する可能性のある「フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)」等が検出されないことが必須となります。

さらに容器材料での試験も規格化されており。

これで包装用途で使われる接着剤の多くはホットメルト系接着剤であり、ポリエステル系接着剤が多いのでこちらの溶出試験は実施していることが考察されます。

また要はめちゃくくちゃいろんな試験を実施しないと食品容器への接着剤を使ってもらうことが難しいということですね。これだけ厳しい試験をクリアしているために接着剤は安心していいと私はかんがえております。

具体的な規格値を知りたい方はこちらのサイト 参照)(2017年12月発行)食品用器具・容器包装の規格基準とポジティブリスト制度 (mac.or.jp)が詳しく記載しているのでぜひ見てみて下さい。

引用)Microsoft PowerPoint – 【資料2】現行制度及び現状(20170907修正) (mhlw.go.jp)

日常的に使う陶器やはしやスプーン等は接着剤で直しても大丈夫?

さてここからは皆さんが困りごとの際に接着剤を使う点にフォーカスしていきます。

皆さんが日常的に大切にしていた陶器製のおちゃわんやコップが壊れるとなんとか修復して長く使いたいと思います。

多くのブログでこれらを接着剤で修復する方法を書かれております。

わたしはこれらの修理は私としてはあまりお勧めしないことを述べておきます。

理由は二つです。

基本的に修理に使うのが食品衛生法適合品の接着剤ではないこと

ここまでいろいろと食品の包装容器に接着剤を使うために高いハードルを話してきました。皆さんが百円ショップやホームセンターで日常的に購入するもののほとんどが食品衛生法を満たしていないものが多いです。もちろん、これらに使うと体に悪い成分が全てでるとは言いませんが、食品に使えるレベルの管理をされたものではない可能性が高いので使わない方が無難であると考えられます。

食品衛生法適合品を用いても耐久性の面で問題がある

実際にモノタロウのサイトで食品衛生法適合の接着剤を調べてみるといくつか上がってきます。(一応カタログに食品衛生法適合品と書かれているもののみ対象)

これらの接着剤は「瞬間接着剤」「シリコンシーラント」であり、決して陶器のような硬い部材に向いていない又は水洗いする用途に向いていないものとなります。

要は日常使いするには向いていないものしか適合品がないということです。

私は思い出の品が壊れてしまって、インテリアとして使う分には問題ないと考えておりますが、接着剤はどうしても万能というわけではないので用途に合わせて使っていただけるがよいと考えております。

参照)【食品衛生法適合 接着剤】のおすすめ人気ランキング – モノタロウ (monotaro.com)

さいごに

今回は食品衛生法とコップ修理につかう接着剤の記事について書いてみました。私も子供の頃に壊れたコップを瞬間接着剤で何とか直して使っていました(汗)。

すぐに容器がまた壊れてしまい上手くいかなかったことが思い出します。しかし体に入る可能性のある用途の際にはしっかりと管理された接着剤がベストだと思いますね。今回は過去一くらいで調べていたの少し書きすぎたかもしません(笑)。適度に飛ばして読んでいただければ幸いです。

気になることや感想は書いていただけると執筆者のやる気につながっていきます!

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!それではまた次の記事で。

※このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました