木工用接着剤の使い方⇒厚塗り厳禁。水が飛んで性能を出します。
さて、今回の記事では木工用接着剤の使い方を解説したものとなります。木工用接着剤は「ボンド」の愛称で下の図のような黄色容器赤キャップは印象的だと思います。
こちらの木工用接着剤は「酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤」となります。さてこのエマルジョンとはなにかというと油と水が混ざり合った分散したことを言います。
要するに水の中に酢酸ビニル樹脂が分散したものが木工用接着剤となります。
さてこの接着剤の硬化する仕組みを下に書いてみました。水の中に酢酸ビニル樹脂が分散しているためにこの中に入った水がゆっくりと抜けることで樹脂同士が重なることで性能を出すものとなります。
そのためこの接着剤を使用する注意点は絶対に厚塗りしないことです!
当然水が飛ばないと性能が発揮しないためにこの点は注意が必要です。同様に水を使っているために絶対に0℃以下に保管は厳禁です。これは水が凍ることでエマルション接着剤の構造が壊れてしまい、仮に室温に戻しても元の構造に戻らないので保管は注意してください。
木工用接着剤の耐熱温度⇒ガムと一緒!40度で柔らかくなる
せっかくなので今回は木工用接着剤の耐熱温度について話していきます。木工用接着剤は棚やソファーなどで身近に使用してもらっていますが、こいつは耐熱温度はどのくらいとだと思いますか?
答えはシンプルです。ガムと一緒です。
誰もが子供の頃にチューインガムをふくらまして遊んだと思いますが、こいつはガムの種類によりますが、ほとんどは酢酸ビニル樹脂となります。つまり、木工用接着剤が硬化したものとガムは一緒の成分となります。
ガムは噛む前は硬いものの口の中で噛んでいるときに柔らかくなりますよね。つなり、これは体温で酢酸ビニル樹脂が柔らかくなる温度となります。つまり、木工用接着剤も強靭性を有している耐熱温度は体温程度の40度以下となります。
ただし注意してほしいことは仮に室内が夏場40度近くなっても家具が壊れないように接着力はゼロにならないことはここで述べておきます。
木工用接着剤の中身⇒60%水です
最後は木工用接着剤中の中身についてです。
こんなに水系接着剤と述べておきながらどれぐらい水が含んでいるか気になりますよね。これはメーカーごとに記載されているSDSを見るとわかることがあります。
SDSは安全データシートといわれるものであり、化学物質を含む製品の対象化学物質等の性状を記載しているものとなります。最近のSDSは記載が減ってしまいましたが昔のSDS(MSDSとも言われてた)には詳しい中身が記載されていました。
一応、その時のあるメーカーの中身には「水:55~60%,酢酸ビニル樹脂等40~44%,酢酸ビニル0.3%」と記載されていました。つまり実は木工用接着剤の中身60%は水ということです。
そうなると木工用接着剤はこんなに水がはいっても性能がだせる特殊な接着剤ということができますね。
さいごに
接着剤マスターの道の三回目の記事になります。今回は絵マシマシにしてみました。そして専門的なことを書きすぎました(笑)。まあたまにはこんな記事でもいいかなと感じてます。これからも記事を更新していくので見ていってください。最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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